高田RIONの日本一周、原チャリ一人旅

2006年、日本一周の一人旅記録

【宮崎〜愛媛】編

桜島を見終え

 

宮崎方面へ走る。

 

また、見知らぬ道をただずっと走っていく。

 

止まって地図を確認し

 

また走り

 

道を間違えたと気付けば

 

30分かけて同じ道を戻ったり

 

そういうのを何度も繰り返した。

 

 

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宮崎駅に着いて、さすがに疲れた俺はずっとベンチに座り休んでいた。

 

そしたら通りがかりのオジさんが

【兄ちゃん!旅してんのか!これ食いなよ!!】と

 

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ケンタッキーを車の窓越しに渡してくれて

そのまま去ってきった。

 

開けてみたら

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見事に食いかけ!!(笑)

 

でも腹ぺこだったから、全て美味しくいただいた。

 

少し休んでは、また大分方面に向かって走る。

 

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途中道の駅で一泊。

その時に仲良くなったライダーさんと、楽しく夜を過ごした。

 

 

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翌日

大分方面へ走っていると

 

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【日本一美しい】という強気な看板を発見!!

 

もうこれが気になって、バイクを急停車

 

行き当たりばったりなのも自由な旅ならではだ。

 

 

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この風連鍾乳洞、、、、

 

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お世辞抜きで、本当に素晴らしかった。

とても神秘的なものを感じた。

 

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また北へ向けて車輪を回していく

 

 

 

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大分、別府駅に到着

観光所で話を聞くと

 

近くに100円で入れる温泉があるとのこと

 

どうやら競輪場に併設されているらしく

【盗難には気をつけて】と言われたので

 

とにかくビビリながら競輪場へ

 

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ギャンブルをまったくしないので

競輪場へ足を踏み入れたのも初めて。

 

 

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選手たちが一生懸命ペダルを漕ぐ姿を見て

自分の人生を少し考えた。

 

何かに本気になったことはあるのか?

 

 

沖縄を出てから

 

自分のやりたいことをよく考えるようになった。

 

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名前もそのまんま、競輪温泉

 

旅の疲れを癒す。

 

言っちゃ悪いけど、やっぱり入浴してる人達は

【ザ・ギャンブラー】って感じの雰囲気の人が多かった気がする。

 

 

 

四国へ渡るために宇和島フェリー乗り場に。

 

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この船にバイクを乗せ

初めての四国

まずは愛媛、八幡浜港を目指す。

 

 

 

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旅のBGMで本当に何回も聴いていた【CARAVAN】を

 

ずっとずっとエンドレスリピート

 

 

 

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この沈む夕日をカメラに収めた後

 

すごい光景を目にした。

 

 

思わず、ずっと甲板に立ち尽くしてしまった。

 

 

六層に重なる自然を見た。

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一番上に雲があり、その下に低い雲

真ん中に夕暮れの空が挟まり

その下には霧がかかり

その更に下に山、そして海面。

 

 

この瞬間だけでも

写真を50枚は撮った。

 

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思えば、この旅で写真を1000枚以上も撮った。

 

出逢った人達、食べたもの、美しい風景。

 

 

しかしこの写真達が

 

この四国で

 

すべて消えてしまうことになる。

 

 

 

その事件はまた後ほどゆっくり。

 

 

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愛媛に着いたらもう夜で

うかつに山道を走りたくなったから

そのまま漁港でテントを張り

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食事を作り

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朝を待ってから出発。

 

 

 

愛媛と言ったらやはり【ミカン】

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国道沿いに直売所を見つけ

 

【三つください!】と言ったら

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2つサービスしてくれた。

 

 

沖縄で仲間から聞いてきた噂は本当だった。

 

四国は【お遍路さん】が多いから

 

旅人には優しいらしい。

 

 

嬉しかった。

 

 

 

美しい四万十川を見ながら、バイクで走る。

 

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たまにメットかぶったまま休憩したり

 

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ふざけてみたり

 

全然車が来ないから、まるで自分のためだけにある道のようにも思えた。

 

 

四万十川沿いは道が狭く

スピード上げてる対向車と鉢合わせになることもあるらしく

 

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【警笛ならせ】の標識が多い。

 

俺もまだ死にたくなかったから

カーブを曲がるたび

何度も何度も、クラクションを鳴らしながら走った。

 

大自然の中

 

【ぷっぷ〜♪ ぷっぷ〜♪】

というデカい音が響く

 

なんとも自然とはミスマッチな音である。

 

 

 

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この道は水量が多いと川に沈んじゃうんだって。

 

 

 

しばらく走り

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高知県に到着

 

 

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穏やかな風が吹いていて、とても気持ち良い。

 

 

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闘犬センターの、なんとも言えない迫力を体験し

 

 

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憧れの地、桂浜でしばらくボケ〜っと海を見てた。

 

 

 

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坂本龍馬先生と同じポーズで。

 

 

 

 

桂浜を見終えた俺は、高知のキャンプ場へ行くことにした。

 

 

 

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隣のテントの人は、バイクでお遍路してる人だった。

 

【え!?お遍路ってバイクありなんですか!?】

 

って聞くと

 

 

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【だって、そのほうが早いだろ】

 

 

って言われた。

 

 

 

お遍路も色んなスタイルがあるね!!(笑)

 

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※余談だが、この1年後に実の兄は仕事を辞め、歩き遍路で88カ所回ることになる

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そうそう、室戸岬にも行った。

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今度は中岡先生の銅像とも対面できた。

 

歴史上のスター達のゆかりの場所へ行くと

やっぱり身がシャキッとする。

 

 

 

 

ここからが大雨で大変だった

 

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徳島に着くも

 

身体中がビショビショで観光どころではない

 

5キロほど離れたところに【総合運動公園】があり

 

なんとか雨宿りできる場所はないか探していたら

 

なんと用務員のオジさんが屋根のある場所を教えてくれて

 

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そのまま一泊させてもらった。

 

本当に運がいい。

 

人が優しい。

 

 

熱いコーヒーを飲みたかったので

【さすがに火を使っちゃマズいですよね?】

と一応聞いてみると、、、

 

 

おじさん

【いいよ〜】

 

 

【いいんかい!!www】

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ここは本当に最高の野宿スポットだった。

 

 

 

 

翌朝、雨もやみ

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すごい気になってた【うずしお】を生で見たい!!と思い

渦の道へ行った。

 

見学に500円だったかな?

 

 

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長い橋を渡る、、、、誰もいない、、、、。

 

 

足下はシースルー

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うーん、、、もっとグルグル巻きかと思ったら、、、

 

 

どうやら今日のうずしお先輩は調子悪かったらしい(笑)

 

 

 

 

そして、、、四国最後の県

 

 

 

香川県で事件は起きる

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香川に入ったら、まず!うどん!!

 

最高に美味い一杯を食べ、写真に収める。

 

 

しかしこの写真を最後に

 

 

 

デジカメのデータが全部消える。

 

 

 

 

 

 

いきさつを話そう

 

 

この時、沖縄で出逢った【たっぷ】さんと頻繁にメールをしていて

 

【リオン、何が起こるかわからんから

 カメラのデータのバックアップをとっておいたほうがええで〜】

 

この一言にハッとし

 

1100枚にも及ぶ旅の記録を一度

CD-Rに焼く事にした。

 

 

香川県の国道を走っていると

名前は出さないけど

 

割と有名な【カメラ全国チェーン店】さんが目に入り

 

 

ここだ!!

このタイミングでバックアップをとろう!!

 

 

そう決めて、店内に入る。

 

 

【しゃっせ〜、、、】

 

ヤル気のなさそうな店員さんがカウンターにいて

 

不安ながらも事情を説明し

その人にカメラを預けた。

 

実際にカメラをパソコンに繋げてもらうとこも俺は確認していたのだが

 

確かにその時画面には1100枚という表示が。

 

 

そして店員さんがパソコンをカチャカチャ動かし

 

【あれ?あれ?】とか、ブツブツ言いながら

なんだか慌てだした。

 

 

 

すると次の瞬間

 

合計320枚

 

 

という表示が

 

 

 

(;゚Д゚)うそだろ?

 

 

 

 

すると店員さんから恐るべき一言が

 

 

【最初から320枚でしたよ?】

 

 

 

おいおいおいおいおいおいおいおいおいおい

 

 

ちょっと待て、さっき一緒に1000枚以上あるとこ一緒に確認したじゃ〜ん!!

 

 

滅多に他人には怒らない僕もこればっかりは悲しさと怒りが爆発し

更に店員さんの態度も納得がいかず

 

抗議をした。

 

異常に気付いた店長さんが現場に駆けつけ

 

謝罪をしてくれたものの

 

その店員さんはずっと

【最初から320枚でした (`ω´)キリッ

 

 

 

、、、、、、

 

 

、、、、、、

 

 

 

 

【こいつを、さっきのうずしおに突き落としてやりたい】

 

ちょっと本気で思った。

 

 

しかし店長さんが良い人で

 

完全無料でSDカードを【データ復旧会社】へ送ります!と言ってくれた。

 

 

それでも

一ヶ月ほどかかること

 

全部は復旧できない可能性がある

 

 

ということだった。

 

 

仕方なく、そこで折り合いをつけ

【じゃあ、どうかよろしくお願いします、、、】

 

そう言い残し

 

 

とぼとぼと俺は店を出た。

 

 

 

再びバイクのエンジンをかけ

 

しばらく走っていると

 

なんだか切なくて泣けてきた。

 

 

沖縄で撮った写真を焼いたらみんなに送りますね〜!

 

なんて話していたことを思い出したり、、

 

家族に見せたかった風景など

 

色々と思い出したら

 

また悔しくなった。

 

 

 

 

そんな時

 

 

俺を救ったのは、目の前に広がる夕焼けだった。

 

 

 

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ありえないぐらい美しい風景に

俺は無意識に

またシャッターを切っていた。

 

 

 

【そんな小さいことでクヨクヨしてんなよ】

 

そう言われているような気がした。

 

ゼロになったフォルダ

この写真が新たなカウント1になった

 

消えたのなら、また1からやり直せば良い

 

 

なんとも単純な話だった。

 

 

 

この出来事があったから

 

さらに俺の心は強く、寛大になっていったんだと思う。

 

 

 

 

次の目的地は、しまなみ海道を通り

 

山陰方面へ。

 

 

続く

 

 

 

PS

ちなみにデジカメのデータは

今この旅日記を読んでくれているからこそ解ると思うけど

 

北海道の旅が終わる頃にカメラ屋から連絡があり

 

約900枚が復旧できたと知らせが入る。

 

 

 

 

どうせ復旧できて合計500枚ぐらいだろうと思っていた高田は

 

函館で小さくガッツポーズをとるのであった。