【札幌〜稚内】編
余市を出発して
ひたすらまたバイクを走らせる。
出逢いと別れに慣れ
すべてが愛おしく思えてくる。
歌を口ずさみながら小樽へ到着。
小樽を観光して
オシャレな街を歩きながら
甘いソフトクリームを食べ。
その日、泊まろうと計画していたライダーハウスは
まだオフシーズンのため、営業していなかった。
北海道と言えばライダーハウス
夏やゴールデンウィークはたくさんのライダーで賑わうと聞いた。
でも、俺が行った季節は
やっぱりまだ早かったみたいだ。
次の日
札幌に到着。
まるで東京に戻ってきたと錯覚するような大都会に
戸惑った。
俺バカだけど
クラーク博士のこの言葉は、なんかグッときた
都会は好きだ
好きなんだけど、今回の旅は
やっぱり観光目的じゃないんだな〜と実感。
いくら札幌の街を歩いても
ジンギスカン食べても
なんだかすぐに街から逃げ出したくなって
俺はその日のうちにバイクを走らせ
名も知らぬ原っぱで眠った。
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そして、俺の小さな夢が叶う瞬間はやってきた
道北へ向かい
稚内へと向かう道に
オロロンラインという
ライダーの聖地がある
ただ何もない道を
先が見えないロングストレートを、、、
バイク乗り達はただ風を感じにいくのだ。
海沿いを走り、北へ、北へ
本当に、、道だ。
ひたすら道。
もう頭がぶっ飛ぶほど
気持ちがいい。
ハンドルなんて一切動かさない
アクセルをひねるだけ。
左には利尻富士
右にはサロベツ原野
この日のために
当時高校生だった俺は免許を取ったのかもしれない
と思ってしまう。
ずっと忘れない。
いつか
ジジイになった時も
【いぇーい!!!!】って
叫びながらこの道を走りたい。
続く