【オホーツク〜道東】編
旅の当初からの目的であり
ライダーの憧れでもある日本最北端の達成を終えた翌日。
俺はオホーツク海方面に向かって走りだした。
しかし、ここで少し寄り道をすることにした
ライダー雑誌を本屋で偶然ペラペラと立ち読みをしていた時
【マウントピンネ】
という名物ドライブインがあることを知る。
中頓別(なかとんべつ)という場所にあり
山の中にある、旅人の間では有名な食事処。
かなり遠回りになるが、そこの名物
超デカ盛りラーメン
チャリダーメン
それを食べたかったのだ。
元は自転車で旅する(チャリダー)のために作られた
安くて大盛りの応援フードだったのだが、、、
あまりにも話題になったため、今ではライダーでも食べられるらしい!
という情報をつかんだのだ。
ラーメン、デカ盛り
任してくれ、余裕だ
なんせ僕は東京の超大盛りラーメン店
ラーメン○郎でバイトしてたくらいだ。
ナメるなよ
と。
数時間かけてやっと到着
壁には完食者の写真が貼ってある
え?去年は10人しか食べれてないの?
大丈夫、大丈夫だ高田
落ち着け、、、
ドン!!
これ、、ドンブリじゃなくて
すり鉢、、、。
しかし、俺のテンションはMAXに!!
やっつけてやる!!
そう勢いよく食べ始める。
10分後。
あれ?これ見た目より中の麺の量がヤバい、、、
しかも最初は超美味かったが、、、
だんだんと麺は伸びて、、
スープも冷めていく、、、
箸を止めてしまった俺に
女将の【りっちゃん】が厨房から登場
一回アイス食べなさい
と、アイスを俺にくれた。
なんだそのサービスwww
(超ありがたかったけど)
更に、5分後
再び、箸が止まった俺に
口直しにパンと落花生と
コーヒー飲みなさい。
おい
うお〜い!!!りっちゃん!!
なぜ!ここでパンをwww
そんなりっちゃんのありがたいプレッシャーを受けながら
少しずつ食べていくと
店の中にはお客は俺一人しかいなくなり
りっちゃんは厨房から出て来て俺の隣に座り
ドライブインを一人で切り盛りしている深い話をしてくれた。
正直、チャリダー麺は採算がとれないこと
フライパンを振るため腱鞘炎になり
薬を飲みながら料理を作ってること
お店を潰そうか毎年悩むこと
それでも自分探しの若者達の喜ぶ顔が見たいから
絶対にこのチャリダーメンはやめないこと。
なんだか、、、
感動してしまって
ジ〜ンときて、、、
ここで完食しなきゃ男じゃねぇ!!
そこからが早かった。
最後はスープまで完飲。
なんとか、勝利することができた。
ありがとう、りっちゃん。
とりあえず向かいの温泉入ってきな!!
と言われ、外に出ると、、、
本当に温泉があり、、、
食べる事に汗をかきまくった俺はゆっくり風呂に浸かった
この温泉の中、熊の剥製があり、迫力がヤバかった。
そしてもっと嬉しかったのは、、、
りっちゃんが【マウントピンネ】の駐輪場を寝床にしていいと言ってくれたことだ。
この人の優しさはいったい何なんだ、、、
出発前には
お土産まで貰ってしまった。
中身は、、、
コーヒー
ガム
落花生
パン
ビスケット
お餅
砂糖
コーヒー豆
りっちゃん
そりゃ採算とれないわ(汗)
更に手作りの交通安全人形までくれるんだ
本当に泣けたよ、、、、。
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翌日
1日をほぼ移動だけに時間を費やしてしまい
疲れた身体を癒すため、、、
電車の中に泊まれるという宿泊施設に行く。
ここは旅人がかなり集まり、入りきれないと雑誌に書いてあった。
しかし
やっぱり俺1人だった(泣)
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翌日
遂に網走へ
刑務所を見学し
そこらへんの、網走湖でキャンプして寝る。
ここの夕日も最高だった。
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更に北へ北へ
知床に辿り着く
オシンコシンの滝
知床峠は、ライダーにとっては最高の道だと思う
大自然の道をひたすら走るんだ。
数日前に熊がいた
という、恐怖情報に震えながら
またしても1人キャンプ
もう、、、呪われているのかもしれない。
オフシーズンに来る奴は無職しかいないわけだから
仕方ないな〜と、夜中ずっと考えてた。
朝、テントから出たら目の前にエゾ鹿がいた
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道東へ
根室では、トドワラを見た。
海水に浸食されたトドマツが立ち枯れた姿を見せる光景
ゲームの世界のようだった。
まさに地の果てを想わせる。
幻想的な風景
風が冷たく
ずいぶん遠くに来てしまったことに
今更、気付いた